主に気道の分泌物に含まれる細菌で、咳やくしゃみ、唾液などを通じて飛沫感染し、肺炎や中耳炎、髄膜炎や敗血症などの重い合併症を引き起こすことがあります。 日常的に生じる成人の肺炎のうち4分の1から3分の1は肺炎球菌が原因と考えられています。また、高齢の方や乳幼児、持病のある方では重症化しやすいとされています。その予防に有効なのが、肺炎球菌ワクチンになります。
肺炎球菌ワクチンには多くのタイプがあり、ワクチンはその中の代表的なタイプに効くように作られています。現在、成人が摂取できるワクチンは数種類ありますが、当院では2025年に日本で新たに承認された最新の「キャップバックス」を最も推奨しています。
| 項目 | キャップバックス(PCV21) | プレベナー20(PCV20) |
|---|---|---|
| 推奨度 | ★★★(最も推奨) | ★★ |
| 特長 | 成人の肺炎原因に特化した集中的にカバーする最新型 侵襲性肺炎球菌感染症※1カバー率:約80.3% 肺炎球菌性肺炎カバー率:71.9% 日本感染症学会推奨 |
子どもから大人までをカバーする汎用型 侵襲性肺炎球菌感染症※1カバー率:約50% 肺炎球菌性肺炎カバー率:59.6% |
| 接種回数 | 1回で完了 | 1回で完了 |
| 免疫の持続 | 一生に一度で持続 | 一生に一度で持続※2 |
| 公費助成 | なし:自費負担 | あり(但し65歳、または透析の方60~64歳) 4,100円負担 |
| メリット | 成人の肺炎原因の約8割を1回で効率よくカバー | 公費を使って安く長く守りたい方向け |
※1:骨髄炎・菌血症を伴う肺炎などの感染症
※2:病状によりキャップバックスの追加接種の必要あり
★他ワクチン接種でも1年以上経過していれば接種可能
★副反応:注射部位の痛み、腫れ、赤みなど(通常数日で治まる)
重篤な副反応は非常にまれ
キャップバックスは現在、国の助成(定期接種)の対象外ですが「1回の接種で一生続く高い予防効果」を考えると、もっとも費用対効果に優れた選択肢になります。
| ワクチン名 | 1回あたりの費用(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| キャップバックス | 14,000円 | 【当院推奨】 効率重視の最新ワクチン |
| プレベナー20 | 12,000円 | 長期間の免疫持続 |
初めて肺炎球菌ワクチンの接種を受ける65歳の方を対象に接種費用を補助する制度があります。
-注意点- 高齢者肺炎球菌予防接種の対象者は65歳の方のみです。65歳の誕生日の前日から66歳の誕生日の前日まで接種可能です。
年度内に65歳になる方ではない点にご注意ください。
| 実施期間 | 2026年(令和8年)4月1日から翌年3月末日 |
|---|---|
| 実施場所 | 当院(実施協力医療機関) |
| 負担額 | 4,100円(プレベナー20のみ対象) |
※60歳以上65歳未満の方で、心臓、じん臓もしくは呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいを有する方も対象
※市民税非課税世帯の世帯員、中国残留邦人等の支援給付受給世帯、生活保護による生活保護受給者の方は事前に証明書を提示することで、無料で受けることができます。