ことばを理解することや表現することが困難になる『失語症』や音声や発音が難しくなる『構音障がい』などコミュニケーションに支障をきたしている方、また食べ物が飲み込めない、食べる時にむせる『摂食・嚥下障がい』に対して評価・訓練を行います。また、ご本人様やご家族様に対して必要となる指導や助言を行い、日常生活に不安がなくなるように支援をしていきます。
言語機能そのものの改善を目指した訓練や、ジェスチャー・描画などの手段を用いてコミュニケーション能力を高める訓練を行います。
また、個別だけでなく集団でのコミュニケーション訓練を取り入れています。
唇や舌を動かす訓練や唇や舌などの筋力トレーニングに、声をはっきりと出す発声練習のほか、話す相手とのコミュニケーションを少しずつでも図れるようにゆっくり・短く話すなど話し方について指導をしていきます。
誤嚥の危険が高く経口摂取の困難な場合や食前の嚥下体操などの準備運動や直接的訓練と併せて行う間接的嚥下訓練と、誤嚥にならないよう姿勢や咽頭残留に注意しながら、安全かつ適切な量の食事を段階的に進めて評価する直接的嚥下訓練を行います。
失語症や構音障がい、その他高次脳機能障がいを抱える患者様が社会復帰しても良好な対人関係を築けれるように、グループでの実践的な失語症トレーニングを行っています。言語聴覚士(ST)はロールプレイ後、患者様に対しフィールドバックを行い、社会生活においてコミュニケーションに活かせれるように支援をいたします。
嚥下造影検査(VF検査)は訓練食に用いられるゼリー等(造影剤)を使用し、飲み込みの状態などを正確に評価・診断する検査になります。 この検査結果により、飲み込み時に障がいになっている場所を特定したり、経口摂取が可能かどうかの評価や摂食嚥下訓練の成果を確認することが出来ます。
嚥下内視鏡検査(VE検査)は内視鏡を用いて咽頭や食べ物の飲み込みに異常があるかどうかを観察する検査になります。 この検査結果により、今後の食事形態や食事の時の姿勢調節などに役立てることが出来ます。